インレーとは
インレーとは、虫歯で歯を削った部分にいれる詰め物のことです。詰め物の種類には、保険適応の金属で作られた詰め物、プラスチックの詰め物、そして保険適応外のセラミックやゴールドで作られた詰め物など様々な種類があります。
また、虫歯がやや大きい場合は「アンレー」とよばれる形になり、それよりさらに大きくなると「クラウン」による形になります。
詰め物の種類
詰め物の素材の違いによって、様々な特徴があります。
金銀パラジウム合金インレー(アンレー)
保険適応の金属で、いわゆる「銀歯」といわれるものです。
組成は(金12%、銀48%、パラジウム20%、銅17%、亜鉛・イソジウム・錫3%etc)でできています。
材料が安価で成形しやすく強度も高いことから、日本では戦後からよく使用されてきました。しかし、パラジウムや銅などの重金属が含まれており、時間が経つにつれ、唾液と反応し溶け出し腐食します。その結果、2次虫歯になりやすいことや、金属アレルギーなど体に悪影響がでる可能性から、現在、ドイツやスウェーデン等の諸外国ではあまり使用されていません。日本では、厚生労働省が金銀パラジウム合金を保険用の金属として指定しているため、現在でも一般的に使われています。
メリット
- 金属なので強度が強く、力のかかる奥歯でも使用できる。
- 保険診療が適応できる。
デメリット
- 金属なので見た目がよくない。
- 金属イオンが唾液に溶け出し、歯茎の変色や金属アレルギーの要因となる。
ゴールドインレー(アンレー)
保険適応外の金属で、18金や20金が使用されます。
貴金属のため唾液で溶け出す心配がなく、適度な柔らかさももつためフィットが非常によい素材です。そのため、2次虫歯にもなりにくくなっています。
メリット
- 金属なので強度が強く、力のかかる奥歯でも使用できる。
- 適合が非常によく、2次虫歯になりにくい。
- 貴金属のため、唾液と反応して溶け出す心配がない。
- 保険診療適応外。
デメリット
- 金属なので金色が目立つ。
- 保険適応外なので、値段が高い。
コンポジットレジンインレー(アンレー)
保険適応の素材で、プラスチックでできています。保険で安価に白い詰め物ができるために開発されました。しかし、金属に比べると強度が非常に弱く、また、吸水性を持つために着色しやすい材質です。
メリット
- 保険診療が適応可能。
- 白い詰め物にできる。
デメリット
- 吸水性があるため、変色しやすい。
- 強度が弱く、形態によっては割れやすい。
ハイブリッドレジンインレー(アンレー)
保険適応外の素材で、セラミックとコンポジットレジンを混ぜ合わせたものです。セラミックよりもやわらかく、比較的安価にできますが、コンポジットレジンの性質ももつため、経年的に劣化・変色します。
メリット
- 白い材質なので見た目が良い。
- 金属を使用しないので、溶け出しによる歯茎の変色や金属アレルギーの心配がない。
デメリット
- 吸水性があるので、時間がたつと変色しやすい。
- セラミックよりやわらかいため、すり減りやすい。
- 保険診療適応外
emaxインレー(アンレー)
ニケイ酸リチウムガラス主成分のセラミック製できています。高い透明性を持ち、審美性が高い素材で、自然な歯の仕上がりになります。従来のセラミック(陶材)より強度があり白い材質なので審美性に優れている
メリット
- 見た目が最も美しく、変色しない。
- 金属を使用しないので、溶け出しによる歯茎の変色や金属アレルギーの心配がない。
デメリット
- 保険診療適応外。
ジルコニアインレー(アンレー)
人工ダイアモンド等に使用されているセラミック製できています。白い材質で強度が高い素材なので割れにくく審美性に優れています。
メリット
- 見た目が白く、変色しない。
- 金属を使用しないので、溶け出しによる歯茎の変色や金属アレルギーの心配がなく歯垢がつきにくい。
- 強度があるため割れにくい。
デメリット
- 保険診療適応外。
インレー治療の流れ
治療は、ほとんどが2回の来院で完了します。
1回目の来院
虫歯の除去 局所麻酔下で、丁寧に虫歯を取り除きます。 型取り 歯を削った部分の型取りをします。その後、仮の詰め物を入れ、この日は一旦終了です。
2回目の来院
適合チェック、調整 できあがってきた詰め物を歯に合わせ、適合をチェックし、微調整します。 装着 特殊なセメントを用いて、歯に装着します。
料金
▼自費処置
ハイブリットインレー | 25,000円 |
CADインレー | 25,000円 |
ジルコニアインレー | 45,000円 |
emaxインレー | 50,000円 |
ゴールドインレー | 50,000円 |
※金額はすべて税抜きです。